UMA氏のタイトル

Interview

テンプル ──

例えば、オーストラリアのアボリジニの方々は、一人ひとりが自然や動物、スピリットたちと繋がって生活している文化だと思います。もともと人々が自然と深く繋がっている社会の中で、さらに「シャーマン」という立場の人は、どのような役割を担っているのでしょうか。また、サイキックとシャーマンは違いますよね?

Uma ──

サイキックとシャーマンの違いは、ごく小さなものだと思います。そこを分解していくと、見えない世界と、私たちが生きているこの物質的で目に見える世界との間で、シャーマンは1つの世界に取り組むことによって、もう1つの世界にも影響を及ぼしていく、変化をもたらすことができます。霊能者、サイキックと呼ばれる方々の主な役割が、見えない世界からの情報を伝えることであるのに対し、シャーマンはこの現実世界に変化をもたらしていきます。しかし、どちらも見える世界と見えない世界を結びつけています。

世界各地に残る先住民族でのシャーマンは、その人や部族によって異なる役割を担っています。人々をまとめ導く長老の役割や、今日はどの狩場に行けば獲物がいるかといった予言者の役割があるシャーマンもいますし、医療者としての役割を果たす人もいます。シャーマンの力は多様な形で現れます。

先住民のシャーマンと現代社会におけるシャーマンの主な違いの一つは、コミュニティからの支援と責任を負う人々の数です。自分の部族にだけ責任を負っているシャーマンと、「見えない世界」に批判的で懐疑的な現代社会の中で、不特定多数のクライアントを抱えるシャーマンとでは大きな違いがあります。これは、社会全体やシャーマニズムの発展において、エネルギー的な面で大きな違いを生みます。現代社会でのシャーマニズムには、先住民とは違った進化が必要です。

テンプル ──

Umaさんは、人々から離れて森や山の中で暮らしているわけではなく、都心に住んでいらっしゃいますよね。医学が発達している現代社会のなかで、シティシャーマンとしてどのような役割を担っているのでしょう? 例えば、日本で行ったようなワークショップや個人セッションを通じて、人々を霊的な覚醒に導くとか? ドイツでの主な活動を教えてもらえますか?

Uma ──

都会では、人々は自然から、そして自分自身から離れて日々を暮らしています。その結果、健全な精神性や人生の意味からも離れてしまっています。これら全てがメンタルヘルスに影響を与えます。闇のエネルギーに惹かれたり、心理操作、抑圧へとつながり、身体の病気、うつ病、自殺……といった結果を招きます。

大都市でシャーマンとして生活し働くのは、非常に困難です。なぜなら、大都会のエネルギーは消耗的で、そこに暮らす人々も同様に消耗しているからです。都市に住む多くの人々は「空虚」を感じており、大都市の土地のエネルギーは本来の魔法の感覚を失っています。しかし、その場所こそが私たちが必要とされている場所です。私たちは、自らの経験から苦悩を知り、理解しなければなりません。

都会で暮らすシャーマンの役割は、目に見えない世界からこの三次元世界に情報をもたらし、人々を見守り、導き、癒すことです。その役割を都会暮らしの人々が必要とする分野で活用するだけです。クライアントが生きる意味を見出し、自分自身と自然とのつながりを回復し、豊かな人間関係を築くこと、生まれ持った力と才能を解放すること。今、そういったエネルギーを地球が必要としています。

UMAが最後の師匠に対してお香を焚いてヒーリングセッションを行っている様子、煙が立ち上がっている

不健康で、抑うつ的で、未来への希望がなく、子供を持たず、不幸で、自己破壊的な状態から解放されたいと願う人たちの安全な避難所となることも重要な役割です。こういった状態は、本来、人が生きるべき姿ではありません。そういう人たち本来あるべき姿に戻れる場所を作ることも必要です。

若いシャーマンだった頃、私は師匠に「なぜベルリンのような大都市で生活しなければならないのか?田舎に住んだ方がずっと楽なのに」と尋ねました。すると「あなたが必要とされる場所で暮らしなさい」と言われました。それが今、私が日本に引き寄せられる理由でもあります。人類にとって重要なエネルギーの流れや特別な情報が日本からしか得られず、また、それを解き放つ必要があるのです。私はそれに強く引き寄せられ、その誕生を助けるために全力を尽くすつもりです。

日々の活動については、私はドイツだけではなく世界中でワークショップや個人セッションを行っています。ドイツ国内でも他の国でも、ワークショップと個人セッションの組み合わせでやっています。ドイツでは時間的余裕があるので、個人セッションが多いです。

あとは、シャーマニズムを教えるスクールもやっているので生徒にトレーニングを提供しています。そこでは、伝統的でありながらシステムにとらわれず、自分の能力を高めたり安全な形でシャーマニズムを学べるようにしています。

また、自分自身をクリアにすることで、生徒が自分のクライアントに対してトラウマを与えないようにすることにもかなり時間を割いています。スクールはいわば会社のようなものなので、そこで働いているトレーナーさんもいますし、スタッフも雇っています。

昨日ちょうどベルリンで短いワークショップを英語で開催しました。日本人の生徒も数名来ていました。昨日は「ご先祖様の再誕生」というテーマでした。先祖の力の再生は先祖の力を通じて自分自身を再生させることに繋がります。これらの力との再接続は、生徒たちがシャーマニズムの力を完全に発揮するための1つのステップです。

それ以外では、私自身、今、すごく能力がレベルアップしている真っ最中で、シャーマニックなパワーが増大している過程にいます。なので自分の体がその変化に対応できるよう、自分自身に対しても、たくさんの時間を割いています。