その方からイニシエーションを受けたことによって、Umaさん自身、自分自身に霊的な変容が起きたことを感じられましたか?
もともと私はシャーマニックな能力を持っていましたが、10代の頃はそれをシャットダウンして普通の女の子として生きていました。でも彼からイニシエーションを受けてからは、サイキック的なパワーが常にみなぎっている状態で、普通の人としてはもう生きていけなくなっていました。自分が持つこのパワーに従って生きるしかないという状態になっていました。
ドイツに帰国後、正式にシャーマニズムを学ぶために様々な師につかれたそうですが、どういったトレーニングを受けられたのでしょうか。シェアできる範囲でいいので教えてください。
現代シャーマニズムを学ぶのは容易なことではありませんでした。なぜならドイツでは魔女狩りの歴史があり、キリスト教のバックグラウンドがあるので、シャーマンを国内で見つけることが難しかったです。シャーマニズムはドイツ国内では完全に眠っている状態でした。ただそう能力を持っている人がいなかったわけではなく、常に存在していました。 でもドイツ国内では彼らが存在感を発揮できる生き方はできませんでした。
ドイツのシャーマニズムは 古代のシャーマニズムを再創造するか、他の国で培われたシャーマニズムを扱うか、そのどちらかとなり、ドイツで脈々と伝えられてきたようなシャーマニズムを見つけるのはかなり難しい状況でした。
最初の先生はコア・シャーマニズム※1を教えていた先生でした。 そこでは通常1週間に1つの課題に取り組み、自分で学んでいくというシステムでした。そこでシャーマニズムとは何かという最低限の理解を得ました。
私は3年ぐらいその先生と寝食を共にしました。自分のアパートはありましたが、大半の時間を彼女の自宅で過ごしました。そこで毎日彼女からトレーニングを受けました。コア・シャーマニズムの課題に取り組みながら、クライアントにシャーマニックな治療を施したり、かなり集中的で実践的な学びを続けました。でも3年後、私はまるでガラスの天井に突き当たったように感じました。
つまりコア・シャーマニズムのシステムの中で生きなければならなかったからです。それに、コア・シャーマニズムは、あの中国のシャーマンが私に見つけるようにと言ってくれたシャーマニズムではありませんでした。もちろんそのシステムの中で自分の能力を発揮することもできました。でも、自己を知り、自分の能力を知り、自分のユニークなギフトを生かすという意味では、そのシステムに留まることはぬるま湯に浸かったような感じでした。初心者にとっては快適かもしれませんが、制限もありました。そこで 私は次の先生のところに移ることにしました。
ところで私は最初の先生からたくさんの医薬的なことの知識を得ました。ドイツではナチュラルドクターという存在が西洋医学の医師のように存在していました。その3年間の間に解剖学、生理学、生物学、様々な病気の知識を得て、さらに、鍼灸、伝統的な中国の食養、ヒル療法、ホメオパシーといった多種多様な代替医療の形態も学びました。
そして、次の新しい先生を見つけ、次のシャーマニックトレーニングを受け始めたわけです。
現代社会でシャーマンとして生きるには、シャーマニズムを受け入れてくれるコミュニティの存在が不可欠です。他のシャーマンが生徒の観察者となって学ぶという形態があります。チベットのシャーマニズムもそうです。そこでの約17年間、2番目の師のところで学びながら、夫が私の人間社会においての観察者になってくれました。おかげで私は深くシャーマニズムの世界に入ることができました。
2人目の師のもとで、ペアとなって学んだシャーマニズムは、「シャーマニズム」そのものよりは、自分のサイキック能力を伸ばすことに取り組んだように思います。その時すでに、シャーマニズムの基礎は自分の能力として持っていましたので、次は、スピリットたちとの繋がりを阻んでいるブロックを外したり、自分の能力を高めていくために自分のブラインドスポット、盲点を見つけて取り組み、自らを進化させる必要がありました。
スピリットたちをシャットアウトしている自分のシステムや、自分の能力を内面から塞いでいるものを取り去ることをたくさん実践しました。また自分の周波数を上げ、その時繋がることができる最高位のスピリットと繋がっていくことも学びました。
2番目の師のもとで学んだ17年間に数多くのことを学びました。私のスピリットが正確にこれを学んで欲しいと私に言っていたことがありましたので、それらの知識も身につけていきました。具体的には、ゲシュタルトセラピー※2やボディ系のサイコセラピー、ナチュロパス(自然療法士)など、さらに多くの学びを深めていきました。
シャーマニズムについて少しお伝えしておきたいのは、シャーマニズのフォーカスポイント(重視するもの)は、大陸や場所によって違います。例えば、南アメリカでは様々な色、例えば赤や紫といった様々な色のトウモロコシがあり、それぞれのトウモロコシに特徴があり、その色が大陸やパワーを表しているとみていきます。つまり、南アメリカでは自然との繋がりを重視します。これはアイヌのシャーマニズムにおいても重視されていることだと思います。
もちろん、すべての側面がシャーマニズムにありますが、重きを置いているものが場所によって違います。例えばアフリカは「死」。どのように「死」と関わればいいか。オーストラリアは「夢の世界/ドリーミングワールド」と私たちの世界が重視されます。
ヨーロッパは、メンタルマジックと言っていますが、物質よりもマインドを重視します。マインドの方が優位であると。例えば、ヨーロッパでは心理学や哲学、思考者であることにフォーカスが当たっています。ドイツはマインドベースです。ですから、17年間私が主にトレーニングを受けたのは、そういったメンタルマジックをマスターすることでした。